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2007.02.12

永遠と断絶/白魔術と黒魔術

このところ心に余裕がなく。。

そんな心にしばらく残っている言葉たち

茂木健一郎さんのBlog クオリア日記  から

       人生の中で、外側で起こって
       自分の中に入ってくることは
       脈絡がなく、断絶している。

       しかしだからこそ、セレンディピティも訪れる。

       一方、内側で起こっていることは
       マグマのように連続していて、
       外から入ってくるものに影響され、
       揺るがされながらも
       綿々とつづいていく。

       このところ考えているのは、
       広い意味での「痛み」の問題。

       特に、胸に残るかすかな「痛み」が
       次第に甘みに転じていく、そのプロセスに
       心を惹かれる。

      『ローエングリーン』の最後に、
       どこかに去っていってしまう白鳥の騎士を
       偲んで、人々が

       Wech harte Not tust du an!

       と叫ぶように。

       白魔術は、そのような痛みの上にこそ現れる。
       あはははと笑ってすごす陽光の下での
       至福には、白魔術はいらない。


そんな外部からの断絶。
「痛み」と「癒し」
「汚れ」と「禊ぎ」では決してなく。

「癒す」ってなんなのだろう。

白魔術って壊れた、破壊された細胞組織を再生させるだけなら
ケアルでもホイミでもいい。

そうではなくてその断絶を飛び越えて人は人を「癒せる」のか
白魔術は、その秘伝の書はどこかに眠っているのだろうか。

一方

黒魔術。

黒魔術を会得しようと思ったその瞬間から、きっと継続して
心の中には痛みがあるのではないか。

もしも、その痛みがないなら、きっとそれは自分の内部からも
断絶しているということでしかないだろう。

朗らかにあははと白魔術の門を叩いた輩に「癒す」資格はあるのか。
かといって、人を殺めないとその資格は頂けないというわけでも
あるまい。


僕は自分の中身のなにものかに「触診」すらままらなない。

いまの僕は

泣き言は言わない。

なぜかって

泣いてもすがっても

「癒されない」から。

ただ、それだけの理由で。

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