親父の本棚、120日、ホイットマンとキリスト教。
盆休みに実家に帰る。
ひとしきり話しをしたあとに
仏間の親父の本棚に。
「ちょっと物色させてもらうわ」と母親に了解を取る。
見過ごしていた古ぼけた詩集を見つける。
『ホイットマン詩集』
『ヴェルレーヌ詩集』
ぱらぱらとめくって、最後の見返しの部分に
1970年 9月17日 ○○さんより
ん?
親父から母親へ、だな、母親の誕生日だし。。。
ん?
誕生日プレゼントに詩集?!
早速母親を尋問だ!
すると、全くもって鈍いリアクション。
「ん〜 全く覚えてないわ。。」
「開いた事もない、存在も知らない」
そんなわけないでしょ?
思い出して、思い出して。
「ああ、確かにもらった!もらった喫茶店も覚えてる!」
場所より本を覚えててあげなさい。
「そのころは同僚だったオスギとピーコと飲み歩いてた時期だから
詩集なんて読まないわ〜(実話)」
「あの人と本の話をした記憶すらないよ」
ん〜、それがこの夫婦のバランスだったんだろうなと妙に合点。
にしても、詩集か。。
その血はなんとなしに僕にも流れている気がする。。。。
「にしても、詩集か、暗いなあ、ちょっと」
と母親に。
「それがどうして、あの人根は明るいのよ」
「根底はケサラセラ〜よ」
「ああ、その明るさとこの暗さは同居可能なんだよね」
ん〜、やはり自分に近い気がする。。
「やっぱり、僕にはあの人の血が流れてるって実感するね。
にしても、こんな性質なのによく会社勤めを全うできたもんだねえ。」
「ただ、あの人まがりなりにも洗礼受けてるじゃない?
それに家庭の事情もあって苦労した人だから、自分の欲とか意志以外の
ものを信条するように教育されていたからね。(実話)」
「その反動もあって、子どもには型にはまった教育はしない、と決めた
そうよ。」
ふーむ、それで出来上がったのがわたくしなのですねえ。
ありがたいことに欲に流されっぱなしですよ〜
などとやりつつ、さらに物色。
今回の釣果は。。
『ホイットマン詩集』
『ヴェルレーヌ詩集』
そして
『ソドム120日』マルキ・ド・サド著
って、実家から持ってくる本じゃないよっ!!
頽廃し切った貴族が人里離れた城で120日にわたって奇行、乱交、虐殺を
行うって内容だよ?
我が家はこんなところでエッジが効き過ぎ。。
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