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2007.08.14

凄腕スナイパーの季節

青い
青い

大空を鳥が味わうように

旋回を繰り返し

遠くへ

遠くへ

なにかに遮られるのではなく
肉眼では捕らえられなくなるほど

彼らは小さくなり
消えてゆく

空の広大さを

奥行きで感じる

いつしか自分にとって空が奥行きをなくしていたことを感じる。


おおっと

自然を見て、すぐまた自分の身を振り返る

悪い癖です。

ふと目を落とすと

クモの巣に大きな黒揚羽がからまれ、かすかに蠢く。

さらに

地面に目をやると

ひからびたミミズが蟻達にせっせと運ばれている。

そんな

身近な自然を感じるのは

突き刺すような太陽と
むせるようなまとわりつく熱気

逃げ場のないガス室のなかにもかかわらず
どこにいても確実に僕を射抜く凄腕のスナイパーに狙われている

そんな状況下。

どっちかでいいじゃん!と苦情もいうもかき消す蝉の大合唱。

暑い暑い暑い!

自然を味わっていたことを忘れさせる呪文

暑い暑い暑いっ!!!

その呪文を発現させたのは

足に停まっていた5匹の蚊。

彼らが僕に毒を盛ったから。

もう限界だ。

もーうだめだ。

ビールとクーラーがまってるさ。

その前に

もう一度

凄腕スナイパーに身をさらけだし、挑発して帰ろう。


不思議に毎年、この凄腕スナイパーに狙われると

ポール・オースターの『ムーン・パレス』を無性に読みたくなる。

そして

そいつに撃たれると治療には

ビールという魔法の飲み物が必要になる。

エフィングに会いにページをめくろう。
ユタの砂漠を旅しよう。
セントラルパークでフォッグにあおう。

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