世界
とーん
と落ちた。
音もなく広がった。
どこまでも広がった。
世界は僕が感知できないほど広いのだと。
とーん
と落ちた。
僕は仰いだ。
どんどん仰いだ。
目を見開いて、
しかめっつらをして、目を凝らして。
世界は僕が感知できないほど高いのだと。
僕は
なにもやることもなく
どこもいくところもない。
僕は
また落ちてくるのを
じっと待っていた。
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